外だとちょっと引っ込み思案で、人見知り、場所見知りをするおとなしい子。でも別に知能が遅れているわけじゃない、普通の子。そんな風に思っていたのに、なぜか幼稚園の集団の中に入ると、うまく合わせることができない。どうして?!著者はイラストレーターであり漫画家のトマコ氏。発達障害(グレーゾーン)の子どもの方に焦点をあてるのではなく、発達障害なのではと不安を抱えることになった母親の方に視点をあてたコミックエッセイです。
小学3年生までの道のりが描かれていますが、なんとなく読みながらモヤモヤしてしまうのが、夫の非協力的な態度だったり(話し合いで解決されているのですが…)、母親のまさにタイトルどおりの「迷走」っぷりで、そこ子どもに怒るところ?え、それは違うんじゃないの?とついついつっこんでしまって、なんだか読んでいて疲れてしまいました。
逆をいえば、そういう迷走こそ、今まさに発達障害の子どもを抱えている人にとっては、読みたいところであり、共感するところでもあるのでは、とも思いました。
2013年に発行された本なので、情報としてはわりと古いものではあるのですが、これからどうしようか、子どもは通級指導教室がいいのか、それとも特別支援学級がいいのか、と迷っている人には、一つの例として参考になるしとてもわかりやすい一冊なのではないでしょうか。