こんにちは。ツムギです。こどもが生まれてから、いくつか子育て本を読んでいるのですが、その中で心に残った本をちょっとずつ紹介していきたいと思います。
まずは、 「子どもが幸せになることば 」。書いているのは、京大医学部を卒業し、医師かつ臨床心理士として子どもの問題に長年取り組んできた田中茂樹氏。この本は、こどもが元気でいられるために親がどういうふうに関わればいいのか、どういう「言葉がけ」をすればいいのかをまとめたものです。
各章は年齢別になっていますが、どこを読んでも、まずは「親は(こどものために)なんとか○○させなくてはいけないと思ってやっているかもしれないけれど、もっと楽に、こどもを信じてあげたらいい。こどもの今、この時を面白がってみよう」というのがベースにあります。
例えば、食べ物をこぼしてしまった時に「ほら、言ったでしょ。」というよりも「大丈夫だよ。拭いておくね」と言う、など自分だったらどっちが嬉しいか、と考えると圧倒的に後者なんですよね。
でも叱らないと食事のマナーが覚えられないのでは、という不安に、著者は「こどもは叱られなくても、褒められなくても、ちゃんとできるようになりたいと思っている生き物」だと断言します。小言を言い続けることでこどもの自尊心や積極性が損なわれ、そこから回復させるのは大変。
同じようなことに「おねしょ」をあげ、親がすべきことは「大丈夫だよ」と言って、騒がずになんでもないように片付けてあげることなのだそう。
「寝る前にお水飲みすぎたからよ」とか「トイレに行ってから寝なさいって言ったのに!」と責めることも有害ときっぱり。
くどくど言わなくても、こどもはわかっているし、幼くても親が愛情を示してくれたことをちゃんと覚えていて、それが成長したときに幸せな記憶として残っていると。
とにかく、全編通して一貫しているのは「こどもはきちんと観察して、こどもを信頼しよう」ということだと感じました。
読んでいると、痛いところをつかれた!と思う部分も多くあり、自分のこどもへの声かけや態度などが結局、こどもに対して「どうしてこの子は○○できないんだろう。」と思ってしまうことの原因の一つだったのかもとはっとしました。
つい「こどもだから」「まだまだ○歳だから」と考えがちでしたが、それは結局こどもを信頼していないということの裏返しですよね。もっとこどものことを信じてあげなければという気持ちになったので、著者のもう一冊の本も読んでみようと思います。