[書評]現役医師が書いた授乳指南本!「産婦人科医ママと小児科医ママのらくちん授乳BOOK」

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現役の産婦人科医であり二児の母親でもある・宋美玄氏と、同じく現役の小児科医・森戸やすみ氏の共著「産婦人科医ママと小児科医ママの らくちん授乳BOOK」を出産前に買って読みました。産後は慌ただしすぎて読む字間などほとんど無かったですが、この本を読んでおいて良かったなぁと思ったのでご紹介します。

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目次

Amazonのページから目次を拝借。

はじめに

第1章:母乳と粉ミルク
Q母乳がいいといわれるのは、なぜ?/Q親が粉ミルクをすすめてきます/Q粉ミルクだと病気になりやすいの?/
Q母乳は腹持ちが悪いって本当?/Q混合にすると母乳が出なくなる?/Q粉ミルクをあげたほうがいい場合って?

第2章:授乳の方法
Q妊娠中から母乳育児の準備をすべき?/Q母乳育児をスムーズに始めるには?/1日何回、どのタイミングで授乳したらいい?/
Qどういう姿勢で授乳すればいいか教えて! /Q搾った母乳をあげてもいい?/Q搾った母乳はどのくらい保存できる?/
Q哺乳瓶はよくないと聞いたのですが……/Q粉ミルクの上手な作り方、あげ方は?

第3章:授乳のトラブル
Q母乳育児がつらすぎてやめたいです/Q子どもがうまく飲めていません/Q母乳をあげてはいけないときは?/
Q授乳後は必ずゲップをさせるべき?/Q美味しい母乳を作る食事ってあるの?/Q授乳中の嗜好品は一切ダメ?/
Q直接母乳をあげようとすると嫌がります/Q完母を目指したいけど、どうしたらいいの?

第4章:おっぱいトラブル
Q母乳が不足していないか心配です/Q母乳が出すぎて困っています/Q乳首が痛くて授乳がつらいです/
Q乳腺炎になったら、どうしたらいいの?/Q胸にしこりができていて不安です

第5章:離乳・卒乳のこと
Q離乳食っていつから始めるべき?/Q母乳ばかり飲んで離乳食を食べません/Q離乳食+母乳(粉ミルク)で太っています/
Q仕事に復帰したら卒乳させるしかない?/Q母乳はいつまであげていいの?/Q卒乳させるにはどうしたらいい?
小児科医ママの一問一答
おわりに

産婦人科医ママと小児科医ママの らくちん授乳BOOK : 宋美玄, 森戸 やすみ : 本 : Amazon

どれも授乳中の母親にとって、誰かに聞きたい!教えてほしい!と思うような内容ばかりです。そしてそれは、誰かに言われたり指摘されたりして不安に思ってしまうようなことでもあるんですよね。

それは母親だったり、見知らぬおばさんだったり、あるいは助産師さんに言われることも。

母乳が出ない。あるいは、母乳が出ないわけではない、むしろちゃんと出てるのに赤ちゃんが飲んでくれない…。

粉ミルクをどれだけあげていいのか、完全母乳じゃなくてもいいとわかっていても、それでも粉ミルクをあげていることに後ろめたい気持ちを抱かざるを得ないそんな母親たちに、大丈夫!問題ないよ!とぽんっと力強く肩を叩いてくれる、そんな一冊だと思います。

母乳でも粉ミルクでも混合でも!

帯には「母乳信仰でも粉ミルク信仰でもない初めての偏りのない授乳本」とありますが、本当にそのとおり、どちらもメリットがあり、母乳でも粉ミルクでも混合でも大丈夫だよ、と科学的な点から肯定してくれているのが今までにない本なのではないでしょうか。

例えば、チョコレートやシュークリームを食べると乳腺炎になりやすくなるとか、助産師さんや周囲の経産婦さんに言われるかもしれません。

けれど、実は科学的根拠はなし!

甘いお菓子類をたくさん食べても母乳は甘くなりませんし、影響はありません。お煎餅などのしょっぱいものを食べても、母乳は塩辛くなりません。母乳は血液から作られますが、血糖値や血中ナトリウム濃度は一定になるように、何系統にもわたる仕組みがあるからです。

ケーキなどの乳製品、脂肪分が母乳によくないという言う人もいますが、脂肪を多く摂っても、飽和脂肪酸か不飽和脂肪酸かという組成は変わるものの、母乳中の脂肪は増えません。

しかも、その脂肪の直径は初乳で1.5〜3.0マイクロミリメートル、移行乳と成乳で2.0〜6.0マイクロミリメートルと言われていて、赤血球よりも小さく、一つひとつがくっついて大きくなるという性質はないのです。一方、乳管の太さですが表層近くの乳管は2mm(2000マイクロミリメートル)で、細乳管という一番細いところの径はわかっていません。が、毛細血管よりは太いことがわかっているため、乳腺房の一番細いところであっても、赤血球よりも小さい脂肪が詰まるということは考えにくいですね。母乳中にあるのは、もちろん脂肪だけではなく、88%が水で脂肪は3.5%です。高脂肪の食品をとりすぎて乳管を詰まらせ、乳腺炎の原因になるということはないのです。

それから、乳製品や卵など特定の食品を食べないようにしても、お子さんのアレルギーを予防できるということはありません

それぞれに根拠となる書籍が注意書きにあげられています。要するに、脂肪よりも乳管の方が太いんだから詰まるわけがない、ということですよね。

ちなみに乳腺炎の最も大きな原因は、乳房内に母乳がとどまること、だそうです。なので、一番いい対策は正しい姿勢で頻繁に授乳、つまりが酷くてしんどい時は助産師さんによるおっぱいマッサージで一度詰まってしまった乳管を開通してあげるといいですよ!

おっぱいマッサージ、私もしてもらいましたが自分でするのとは大違いで本当に乳房がマシュマロのようにふさふさになります。

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もちろん母乳は素晴らしい完全栄養食。だからこそ、母乳信仰に打ちのめされる母親は多いわけです。。

いろんな意見に左右されて、どうすればいいのか迷ってしまう、困っているママにこそ読んで欲しい一冊です。

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